第U]\話「戦神と守護神」
「お前らは先へ行け! 急いでいるのだろう!?」
「ありがとう、デュッセル!」
タクスはそういい、ゲイザ達は次の階へと走っていった。
「ちっ……まあいいわ。あなた達の腕前、見せてもらうわ。」
デュッセルは聖断刀を、キシュガルはウインドランスを構えた。
「行くぞ、キシュガル!」
「まかせろって!」
「先手もらうわよ……はっ!刻手裏剣!」
黒一は姿を消し、どこからか手裏剣を飛ばしてきた。
「やらせねぇっ!」
キシュガルはデュッセルの前に来て槍を構えた。
「はぁぁぁっ! サイクロン・ディフェンサァァーッ!!」
風を纏った槍を振り回し、竜巻のを起こして壁を作った。
その壁は見事に手裏剣を弾き飛ばした。
「次はこっちからだ! サイクロンスピア・アークッ!」
キシュガルは再び風を纏った槍を振り回して、竜巻を起こした。
その竜巻は黒一へ向かった。
「聖断刀・幻脚一刀!!」
聖断刀をその竜巻へ投げつけ、竜巻の中で聖断刀が回る。
そして、その竜巻は黒一へ直撃した。
「なにっ!?」
「「奥義、サイクロン聖断刀!!」」
竜巻に呑み込まれた黒一は竜巻の中で回転している聖断刀に斬りつけられる。
そして、その竜巻はおさまり、聖断刀と黒一は床に落ちた。
「くぅぅっ……」
弱っている黒一にデュッセルは物凄い速さで近づき、床に刺さった聖断刀を抜いた。
「キシュガル、行くぞっ!」
「ああ、わかってる!」
デュッセルは聖断刀を構え、黒一に斬りつけた。
「くらえ、聖断刀・三段斬り!!」
聖断刀で黒一を三回斬りつけ、そして斬り上げた。
斬り上げられた黒一は上へ吹き飛ばされる。
「余所見してると、どうなっても知らないよっと!」
そう言ってキシュガルは宙に浮いている黒一を目掛けて飛んだ。
「はぁぁっ、凱旋槍ぉぉっ!」
宙に浮いている黒一を、さらに追い討ちを掛けるように
キシュガルはウインドランスで叩きつけ、さらに落ちてくる黒一より
先に地上に着地し、ウインドランスで突き刺した。
「デュッセル、止めだ!」
「御意!」
ウインドランスで突き刺した黒一を、さらにデュッセルに
飛ばす。
「はぁぁっ! 聖断刀!!」
飛ばしてきた黒一を目掛けてデュッセルも宙に飛ぶ。
再びキシュガルも黒一を目掛けて飛ぶ。
「「疾・風・龍・突!!!」」
デュッセルは聖断刀で黒一を一刀両断し、キシュガルは槍を分裂させ、
突き刺し、二人はそう叫んだ。
着地した二人は。背中を向き合わせていた。
「これが戦神と」
「守護神の力だっ!!」
そして黒一は倒れた。
「ラムダ、さ……ま」
そう呟くと溶けて消えてしまった。
「溶けた!? きっもちわりぃー・・・」
溶けていった黒一を見てキシュガルは言った。
「我々の役目は終わった。あとは彼らの仕事だ、キシュガル。
俺達の旅に戻るぞ」
そういって、二人は塔をくだり始めた。
続く
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