第U]Z話「剣」


タクス達はデュッセルとキシュガルに勝ち、
彼らは姫の居場所を教えて鍵も渡した。
「姫、助けに来ました」
「あなた達は……あのときの」
牢屋に一人、閉じ込められていたアスザ姫は立ち上がって
タクス達の方を見た。
そしてタクスは牢屋の鍵を外し、姫を牢から出してあげた。
「ありがとうございます……なんとお礼をいっていいか」
「お礼をするなら城に戻ってからにしましょう。とりあえず、
一刻も早くここから抜け出しましょう」
「そうですね」
タクス達はアスザ姫を連れて王都ヴァレスタールから脱出した。

「おい、デュッセルー……いいの? こんなことしちゃって」
「うむ……」
ヴァレスタール城から脱出するタクス達を二人は見ていた。
「マジヤバイよ? こんなことばれたら軍を追われるか、死刑か、
牢屋に閉じ込められるか……」
「キシュガル、俺は軍を出る」
「はぁ!?」
デュッセルは大剣を背中に下げ、城を出た。
「お、おい――ちょ、待てってば!」
置いて行かれそうになったキシュガルはデュッセルを追いかけた。
「なぁ、なんで軍を抜けるって言い出したんだ?」
「この国を守る、それが俺の役目だと思っていた。
だが、俺はもっと他の事に剣を振るいたいと思っている」
目を閉じ、歩きながらデュッセルはそう言った。
デュッセルはヘズリィの王がしたことをよく思っていなかったのだ。
「へぇ……じゃあ、オレもついてく!」
「そうか、ならばついて来い。少しばかり厳しい旅になりそうだがな」
二人も、タクスと同じように王都ヴァレスタールから出て行った……

タクス達は少々時間がかかるが、さっきヴァレスタールへ向かったときにつかった
道をつかってネイホの王都ライラズに戻ってきた。
そして、城に戻り姫を連れて王様に報告しに行くことにした。
「お父様!」
「おぉ、アスザよ。無事だったか」
王様と姫は再会の時を喜んでいた。
「タクス、ネイアー、ガイ、ルベリィ。よくやった。これが今回の任務の報酬金だ。
受け取ってくれ」
王様は兵に袋に入った金をタクス達に渡すよう命令し、タクスはその袋を手に取った。
「ありがとうございます」
「あ、あのっ、王様」
ルベリィが王様の前に出てきて頭を下げた。
「わたしを――わたしを軍から抜けさせてください!」
「ほほぅ……なぜだ?おぬしの腕前なら剣士で十分やっていけるだろう」
「それは、わかっております。しかし、だからこそ……わたしはもっと、
他のことに剣を振るいたい。そうおもったのです」
そういわれた王様は、目を閉じて少し考えていた。
そして頷いて目を開いた。
「そうか、わかった。養子として育てた私だが、
主がやりたいと思ったことをやらせよう」
「ありがとうございます!」
ルベリィは喜んで、一歩下がった。
「それでは、王様。これで」
「また、何か困ったことがあったら来るがよい」
タクス達は王の間を後にした。

城から出てきたタクス達は、今後のことを話していた。
「これで、王様の任務も終わったのね」
ネイアーが笑っていった。
「ああ。長かったなぁ……でも、相変わらず戦争は続いている……」
まだ要塞都市バイラヴァではネイホとヘズリィの戦闘が続いている。
「タクス――わたし、自分のやりたいことを見つけるまで、
一緒に旅させてもらってもいいかな?」
ルベリィはついさっき、王様に軍を抜けるといいそして養子だった親の元を離れた。
当てもなく旅をするより、タクスと旅をするほうが自分のためだと思った。
「ああ。もちろんいいよ」
「ありがと、タクス!!」
そのとき、とこからか地響きが聞こえた。
そして、辺りが揺れはじめた。
「なんだ!?この揺れはただの地震じゃない!」
ガイは叫んだ。街中の人々は騒いでいた。
「うっ!?」
「あぁっ……!!」
タクスとルベリィはよろけた。地震のせいではない。
何かを感じ取ったのだった。
「わかる……何か、邪悪なものが」
「ルベリィにもわかったんだ……俺も、そんな感じがする。みんな、
プロマーグに向かおう。なぜかはわからないけど、行かなきゃいけない。
そんな気がするんだ!」
タクス達はプロマーグを目指して走っていった。

そして、プロマーグについたタクス達。
走るタクスとルベリィにガイとネイアーはついていった。
走ってたどり着いたのは港だった。
「見ろ、あれだ!」
ラミアズではよくは見えなかったけど、この海の見える港ならよく見える。
一本の塔が立っている。
「あそこに、俺達は行かなきゃいけない」
「それって、タクスの予知能力とかいうやつ?」
ネイアーは塔を見ながら言った。
「ああ、多分そうだと思う……とりあえず、早く船を!」
(さもないと、取り返しのつかない事になってしまう。
そんな気がする……!!)


続く


モドル

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