風花と共に春風
凍てつく寒い季節すぎ 新たなページがめくられる
悲しみにも似た冷たさ 雪が溶けて行く大地
温かい風が吹くこの昼 冷たい記憶が蘇る
思い出して笑ってた 春風を体にうけながら
もう少しこの冷たさ感じていたい
けれど捲るめくこの季節の理を 変えられるわけでもない自分
きっとまた会えるよねと……心の中で呟いた
寒さと共にある記憶 春風と共に溶け去るの
また来る季節の時まで 心の中で眠るから
ずっと待てないわけじゃない そのときが待ち遠しいだけだ
やがて雪溶け春が来て そして季節はすぎてゆく
それでも寒さ残ってる 冷たい両手を握り締めた
笑っていたいこの一瞬 それでもあるのは辛さだけ
けれど季節は過ぎてゆく 悪戯の風が誘うもの
もう少しこの冷たさを感じていたい
けれど春風が気持ちいいんだ 寒さを次第に忘れてく
だけどまた会いたいんだ……心の中で呟いた
春風と共に来たものは 季節外れの雪だった
悪戯の風が持ってきた 僕にくれたプレゼント
―風花―少しだけ 雪を微かに手に取った