やさしい雨

雨が休日の午後の2時に降り出した
そのころ僕は昼寝してた
やさしい音がするよ、雨が音をたてる
たまにはうっとうしい雨だけれど
休みの日はなんだかいい音がする
なんだか外に出てみたくなった、傘を持って出かけてみようか
長靴はいて、傘を差して、僕は出かけていった

休日の人通りのすくない駅にいった
僕は雨の中散歩してた
誰かがずぶ濡れでいる、少女が立ち尽くしてる
どうしたのかときいてみれば
傘を忘れたといったから、僕は傘を貸してあげたんだ
ずぶ濡れでも、雨に打たれ、僕は歩いている

その後雨がさらに激しくなった
僕は歩道を歩いていた
悲しい音がするよ、雨が音を立てる
冷たく打ち付ける雨だけれど
僕には苦痛には全然感じないんだ
なんだか寒くなってきたけど、僕はまだまだ散歩をするよ
ただ一人、歩いていたよ、僕は雨に打たれる

もうそろそろ帰ろうかな
寒くなってきたことだし
家に帰ってみたころは雨が上がっていた
傘を貸した少女が家の玄関にいた
ただ一人俯いてありがとうと言ってくれた
少女は晴れた空のしたで歩いていた

―青い空を見上げたら虹が綺麗だった―